ガソスタで勧められる4つの商品、店長は自分の車でどうしてる?
フラッシング・水抜き剤・エアコンフィルター・冬のウォッシャー液。お客さんに勧めている店長が、自分の車でやっていること、やっていないこと、見落としていたことを全部書きます。
「やった方がいいですよ」——ガソリンスタンドでこう言われると、「やらないと車に悪いのかな」と思うかもしれません。でも、勧めている私自身が、毎回必要だと思っているわけではありません。
第1部では、燃料以外の売上(油外)の目標と、勧める側の事情を話しました。今回は、よく勧める4つの商品について、もう少し具体的に書きます。
先に、私自身がどうしているか
プラドに9年乗っています。前の車も含めて、実際の付き合い方はこんな感じです。
| 商品・作業 | わたパパ自身は |
|---|---|
| フラッシング | したことがない |
| 水抜き剤 | 前の車に一度だけ(理由は後で) |
| エアコンフィルター | 9年見落として、この前初めて交換 |
| ウォッシャー液 | たまに1本補充するくらい |
| オイルフィルター | オイル交換のたびに交換 |
これがそのまま全員へのおすすめ、というわけではありません。特にエアコンフィルターの9年は、私の見落としです。ただ、売る側の私も、勧めているものを全部使っているわけではない。それは知ってもらっていいと思っています。
フラッシング:毎回やらなくていい
オイル交換のときに勧められる、エンジン内部の洗浄です。店頭で「必要ですか?」と聞かれたら、私は「やった方がオイルはきれいになりますよ」と説明します。
でも本音を言えば、定期的にオイル交換をしている車なら、毎回やらなくてもいいと思っています。自分の車でも、一度もしたことがありません。
もちろん、どんな車にも必要ないという意味ではありません。たとえば2年以上オイル交換をしていなくて、ひどく汚れている車は、普段きちんと交換している車とは話が違います。ただし「2年たったらフラッシング」ということではなく、洗浄してよい状態かも含めて、整備する人に判断してもらう話です。製品ごとに使える車や条件もあるので、「どんな車でも、やって悪いことはない」とまでは言えません。
「定期的にオイル交換していますが、今回フラッシングが必要なのは、どんな理由ですか?」
→ 添加剤・洗浄剤のしくみは「車の添加剤・エンジン洗浄剤は効果ある?」にまとめています。
水抜き剤:毎回はいらない。でも助けられたこともある
私の感覚では、普段使っている車の多くで、毎回入れる必要はないと思っています。店頭では「タンクのさび止めにもなるので、入れておいた方がいいですよ」と説明することもあります。実際、さび止めの成分が入った製品はありますが、成分や使える車は製品によって違います。
ただ、意味のない商品だとも思っていません。私自身、一度助けられたことがあるからです。
前に乗っていたガソリン車で、エンジンがゴポゴポいって止まってしまったことがありました。
整備の人に「水抜き剤を入れてみたら」と言われて入れてみたら、それからは症状が出なくなりました。
本当に水分が原因だったのかまでは、確かめていません。ただ、「こういうときに使うものなんだな」と実感しました。
つまり水抜き剤は、「調子が悪いときに、整備の人と相談して使うもの」と、「予防として毎回入れるもの」を分けて考えるといいと思います。エンジンのかかりが悪い原因は水分とは限らないので、まずは原因を見てもらってください。
「何か問題が見つかったから勧めているんですか?それとも予防ですか?」
→ 水抜き剤のしくみは「水抜き剤は必要?」でくわしく書いています。
エアコンフィルター:替えたら、においが消えた
夏のエアコンの時期によく勧めるのが、エアコンフィルターです。「1年たったので、交換しませんか?」という案内です。
長年交換しておらず、ひどい状態のものもあります。一方で、まだ交換しなくてもいいかなと思うものを、売上のために勧めることもあります。だから「勧められたら必ず交換」とは考えていません。
ただ、第1部でも書いたとおり、私はプラドのエアコンフィルターを9年見落としていました。
外したフィルターは、とんでもない状態でした。そして交換したら、気になっていた車のにおいが消えました。
お客さんには勧めているのに、自分の車では見落としていた。これは正直に書いておきたいところです。
「1年たったから」だけでなく、実物を見せてもらう
エアコンフィルターは、まず外した実物を見せてもらえばいいと思っています。ごみや汚れがたまっていれば、見れば分かることもあります。「これは替えたい」と思うものもあれば、「今回は見送ろう」と思うものもあるはずです。
ただ、見た目だけでは分からない性能の低下もあるので、車やフィルターの指定の交換目安もあわせて確認してください。

「1年たちました」だけで決めずに、実物と交換履歴を見てから選びましょう。車のにおいが気になっているなら、一度見てもらう価値はありますよ。
車検が終わっても、交換済みとは限らない
これは店頭でもよく感じることです。車検が終わったばかりでも、オイル交換をしていない車は見かけます。
車検を受けたことと、消耗品を全部交換したことは別です。私のプラドの車検は知り合いの整備工場にお願いしていますが、知り合いだと必要なもの以外はあまり勧められません。エアコンフィルターも、「車検で見てくれているはず」と思い込まずに、自分で確認すればよかったです。
車検のあとは、作業明細や記録を見て、何を交換したのか確認しておくと、同じものを二重に替えることも、見落としも減らせます。
→ 車検をどこに頼むかは「車検はどこが安い?」にまとめています。
冬のウォッシャー液:買う場所と、必要な性能は分けて考える
長野では冬になると、タンクに入れる解氷タイプのウォッシャー液も勧めます。寒い朝、窓の氷を溶かす効果はあります。
ただ、スタンドで買うと割高です。ホームセンターなどで買って自分で補充できる方は、その方が費用を抑えられると思います。これは「効果がないから断っていい」商品ではなく、どこで買って、誰が補充するかを選べる商品です。
私自身は、ガラスの撥水コートを大事にしていて、ウォッシャー液はたまに1本補充する程度です。ただ、撥水コートとウォッシャー液は役割が違うので、コートをすれば液がいらない、という話ではありません。
長野の冬は、タンクの中で凍っている車をよく見ます
冬に「ウォッシャー液が出ないんです」と相談されて見ると、タンクの中で凍っている車をよく見ます。
そういうときは、濃度の濃いウォッシャー液を入れて、とかすくらいの対応をしています。
安く買って補充すれば終わり、ではありません。住んでいる場所の寒さに合った凍結温度の製品を選び、薄めすぎないことが前提です。薄め方で対応できる寒さは変わりますし、タンクに残っている液と混ざることも考える必要があります。商品の表示を確認してください。

自分で補充して節約するのはOK。でも、寒さに必要な性能まで削らないでくださいね。夏用の液のまま冬を迎えるのはやめておきましょう。
私がお金をかけているのは、オイルフィルター
ここまで読むと、「店長は追加の作業をほとんどやらないんだな」と感じるかもしれません。でも、オイルフィルターは、オイル交換のたびに替えています。
「オイル交換2回に1回でいい」と聞くこともありますが、それは全車共通の基準ではありません。交換時期は、自分の車のメンテナンスノートなどで確認してください。そのうえで、私は毎回交換する方を選んでいます。
フラッシングはしない。水抜き剤もほとんど入れない。でも、オイルフィルターは毎回替える。私も、お金をかけるところを選んでいます。
→ オイル交換の時期は「オイル交換は3,000kmごと?」、26万km故障なしで乗れた話は「車は整備して長く乗る」で書いています。
見送る前に確認してほしいこと
| 商品・作業 | 私なら、ここを確認します |
|---|---|
| フラッシング | オイル交換の履歴と、今回勧める具体的な理由 |
| 水抜き剤 | 問題への対応なのか、予防としての提案なのか |
| エアコンフィルター | 外した実物、前回の交換時期、指定の交換目安 |
| 冬用ウォッシャー液 | 住んでいる場所の寒さに合った凍結温度・濃度か |
私は売上のために商品を勧めます。毎回必要とは思っていないものもあります。一方で、エアコンフィルターのように、自分が長年見落としていたものもありました。
だから、勧められたときは確認の機会として使ってください。実物を見られるものは見せてもらう。交換履歴を確認する。今の車に必要な理由を聞く。そこまで確認してから、見送るのか、頼むのか、自分でやるのかを決めればいいと思います。
- バランス調整を断ったあとに、もう一度来店されたお客さん
- 新品のタイヤなのに、古いエアバルブから空気が漏れる車
- 省く前に確認してほしい作業と料金
よくある質問
オイル交換のたびにフラッシングは必要?
エアコンフィルターは「1年たったので」と言われたら交換すべき?
冬のウォッシャー液はスタンドで買うべき?
※ 店頭での話は、わたパパが勤めるガソリンスタンドでの経験と実感で、すべてのお店・車に当てはまるとは限りません。部品の交換時期は車の取扱説明書やメンテナンスノートの指定を、各商品の使い方や使える車は製品の表示を確認してください。


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